『IS THE MAN WHO IS TALL HAPPY?』 ゴンドリー、チョムスキーに会いに行く | 〔空色庵〕松本典子のブログ「飛ぶ♪ハナシ」
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『IS THE MAN WHO IS TALL HAPPY?』
ゴンドリー、チョムスキーに会いに行く

【2014.03.22 Saturday 02:42
 ミシェル・ゴンドリーがノーム・チョムスキーにいろいろと質問をした模様を、自らの手描きアニメで表現するという、好きな人は大好きそうな作品(←ワタクシ)、観てきました。長編アニメーション映画『IS THE MAN WHO IS TALL HAPPY?』です。
 
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 ミシェル・ゴンドリーは、『ムード・インディゴ うたかたの日々』が記憶に新しいものの『エターナル・サンシャイン』が素晴らしかった映画監督ですね。そして、ノーム・チョムスキーは世界的な言語学者であり社会活動家。世界中で人権や正義についての明晰な発言とアクションを繰り返してきた、私が尊敬する人物です(911以降の彼を少し知っているくらいですが)。
 フランク・O・ゲーリー建築のスタタ・センター@MITにあるチョムスキーのオフィスを訪ねたゴンドリーは、平易で素直な質問を積み重ねていきます。チョムスキーの回答も明快ですが、やはり音声だけで彼の淀みなき発言をそのままのスピードで理解することが私には難しく(半泣)。しかし、チョムスキーの発言を噛み砕きながら同時にとてつもなくチャーミングなゴンドリーのアニメーションがプラスされていると、どんどんと聞き入ってしまう&見入ってしまう88分間でした。
 
 なぜゴンドリーがチョムスキーの話を聞きたいと思ったのか?(冒頭で語ってたのかなぁ……最初の数分は見逃してしまったので>_<)タイトルから推察するには、やはり現代言語学の父である彼に生成文法なる学説について聞きたいというのは大きかったと思います。しかし、話がそこにたどり着くまでには、幼年から学生時代の話、家族の話を聞いてみたり。亡くなった妻キャロルさんのことを聞いてしょんぼりさせたりも……と人柄が感じられるエピソードがいろいろ。チョムスキーからは「競争には興味が無い。人より秀でていることに何の意味がある?」「とにかく自分で考えてみること。常識なんて関係無い」などといった言葉が放たれておりました。ふむふむ。
 
 やがて、本題である言語についての対話へ。チョムスキーが言葉というものをどう捉えているか? ここでゴンドリーは「私はこう思うのですが……」とまずは話のきっかけをパスしてみます。が、チョムスキーは「それは違う」と清々しくもきっぱりと否定。ゴンドリーはしつこく「でも……」と自論の説明を試みますが、その都度「違う」と明快回答。試みるもあっさり玉砕となる数回のやり取りは、我々に勇気とウォーミングアップの機会を与えてくれます。ゴンドリーってきっといいヤツなんだろうな、と推察(違うかな?)。

 チョムスキーによる説明は、(何度も言いたくはないのですが)本作を一度観ただけでは半分くらいしか理解できませんでしたから(泣)。ただ、タイトルにもなっている“IS THE MAN WHO IS TALL HAPPY?"にまつわる終盤の展開で「あっ……」と思えたのは確か。ささやかなカタルシスさえ味わえた次第です。"THE MAN WHO IS TALL  IS HAPPY."という肯定文を疑問文にしたとき、どちらのISが冒頭に移動するか? そこに注目すれば「言語に対する理解は人は生来持ち合わせている」ことは説明できる、とチョムスキー氏。詳細はぜひ本作にて見聞きしていただきたいものです。
 
 日本での劇場公開を願いつつ、何度観ても飽きそうにないアニメーションゆえにDVDかBRDが出たら入手したいとも思っています。


 
author : m-noriko
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松本 典子
editor / writer